ねえねえ知ってる?
麺や一途は、2013年「ラーメンと個室でフランス料理」が食べられるお店として武蔵小山に開店致しました。
日頃より応援して頂いておりますお客様のおかげで11年を過ごすことが出来ました。
ご存じのお客様もいらっしゃいますが、「なぜラーメン屋でフレンチなんだ」と思っているはずです。当然です。
ラーメン屋は中国料理が主体で「中華そば」の看板をかがげているお店が殆どです。
中国料理を学んで、ラーメン店を開店した人。
有名なラーメン店で修業して開店した人。
ですが麺や一途で働くスタッフはラーメン店での修行はしていません。中国料理を学んだ人はいません。フレンチ学んできました。
なぜラーメン店を開店しようと思ったのか?「なぜフレンチをずっとやっていたのにラーメン屋なのか?」ラーメンが大好きで人一倍ラーメンを食べて、研究してラーメン店を開店した人もいると聞きます。
自分たちは今まで、ホテルや街場のレストランでフランス料理を主体とした西洋料理を学んできました。
「皆がビックリする事をしたいと思いました」
今までのラーメン屋では味わえないラーメンが出来ないかと考えました。 フランス料理を永く学んできた自分達にどんなラーメンが出来るのか?
最初に取り組んだのが、多くのラーメン店で、スープの材料として使われている豚骨と鶏ガラからの脱却です。
豚骨の代わりの材料になるもので動物系の味が出るもの。
旨味と風味があってコラーゲンをたくさん含んでいて美容にも良いもの。 考えてたどり着いたのが仔牛骨でした。
ですが、仔牛骨は豚骨の3倍の値段で取引されています。
今では聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、悩んだ末にたどり着いたのが、自分達が勉強してきたフランス料理のソース土台として使用している仔牛骨フォン・ド・ヴォー
フォンドヴォーをラーメンスープの土台として使用しているラーメン店が「麺や一途」です。
もちろんそのままではラーメンスープとしては使えませんでした。
フォンドヴォースープに日本料理で使用する一番出汁を組み合わせることにより新たなスープが出来上がりました それが、一途のラーメンスープです。
動物系のスープを使用せず、一番出汁だけを使用したラーメンが「和出汁麺 大輔」
巷にはたくさんの飲食店があり、ラーメン店だけでも多種多様なお店が存在しています。どのお店も試行錯誤をしています。
自分達で発信しているわけではありませんが、麺や一途は「フレンチラーメン」のお店として認知して頂けるようになりました。
仔牛骨をスープのメイン材料として使っているラーメン店は「麺や一途」だけです。
高齢化が叫ばれている世の中でデスクワークが増え、ひと昔前のニンニクががっつりと効いてコッテリとしたラーメンは皆が敬遠するようになってきたように思います。
年齢的な事もあるのでしょうが、自分も若いころは豚骨や家系と呼ばれているラーメンを好んで食べてきましたが、豚骨の独特の匂いを体が受け付けなくなってきました。私だけかもしれません。
最近はラーメンはこうあるべきという固定観念もなくなってきたように思っています。
女性一人では中々入りずらかったラーメン店も今は、気軽に入店して頂けるようになりました。
高齢化と言われていますが、自分の小さな頃と比べると70歳・80歳の方もすごく元気です。田舎の親父がいつも言っています。
食べることは生きることだと。自分もそう思います。
開店当初は、初めての味で仔牛骨のラーメンスープが受け入れてもらえなかったり、ラーメンが残っていたり、こんなのラーメンじゃないと言われたり。それでも直にお客様に接することで「ああしよう。こうしよう」と考えているうちに、お客様がスープを全部飲んでくださるようになりました。
「美味しかったよ。また来るね」と言われる度に元気になります。
仔牛骨は、成牛の骨と違い獣臭さが殆どありません。
仔牛は脂肪分が少なく、高たんぱく質で柔らかい肉質であることが特徴です。日本での生産は少ないので、多くは輸入品で高級素材として扱われています。
2020年6月に「ららぽーと豊洲3」に商業施設初出店となる「麺や一途導shirube」を開店いたしました。個人店としては稀というべき出店です。
コロナ禍の影響によりたくさんの飲食店が閉店を余儀なくされています。
その中で「麺や一途」がどのように変化していけばいいのか?
自分達は永年飲食業に携わっておりますが、未だにわからない事ばかりです。
お客様に喜んで頂くために。ご来店頂くために。試行錯誤を繰り返しています。
これからもよろしくお願いいたします。